ロジクールから2026年2月に発売されたワイヤレスメカニカルキーボード「Alto Keys K98M」。
独自のガスケット構造を採用し、心地よい打鍵感と「コトコト」とした打鍵音を特徴とするキーボードです。
実際に使ってみると、打鍵感・打鍵音ともに素晴らしく、文字を打つのが楽しくなるほどの仕上がりだと感じました。
一方で、欠点・不満点もそれなりにあるキーボードなため、十分検討をする必要がある商品です。
この記事では、Alto Keys K98Mを実際に使用して感じたメリット・デメリットを詳しくレビューします。
打鍵感だけでなく、キー配列や専用アプリの使い勝手まで紹介するので、購入を検討している方はぜひ参考にしてください。
この記事の内容
- Alto Keys K98Mの打鍵感・打鍵音や使い心地を実機レビュー
- FnキーやHomeキー、キー割り当てなどの欠点を解説
- バッテリー持ちやG316 X 98との違いを比較
Alto Keys K98Mを使った総合評価|打鍵感は最高、カスタマイズ性は残念

結論からいうと、Alto Keys K98Mはタイピングの気持ちよさを重視する人には非常におすすめできるキーボードです。
特に印象的だったのが、キーを押したときの滑らかな感触と、耳に心地よい打鍵音。
また、テンキーがついていて省サイズという98%タイプなのも魅力的です。
ただし、実用面では惜しい部分もあります。
特に、専用アプリのカスタマイズ性は期待していたほど高くなく、自由なキーマッピングを求める人にはおすすめしにくい製品です。
Alto Keys K98Mのメリット・デメリット一覧
Alto Keys K98Mのメリット・デメリットは以下の通りです。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 打鍵感が非常に良い | キーカスタマイズの自由度が低い |
| コトコトした打鍵音が心地よい | F1〜F12の初期設定がショートカット優先 |
| 見た目が可愛い | HomeキーはFnとの同時押しが必要 |
| キーキャップが比較的低めで打ちやすい | Deleteキーはカスタマイズ不可 |
| コンパクトなのにテンキー付き | バックライト点灯時の電池持ちが短い |
| Bluetooth・Logi Boltに対応 | 充電ケーブルでの有線データ接続は不可 |
| 最大3台のデバイスを切り替えられる | 本体が約1.1kgと重め |
| Caps Lock・Num Lockを無効化できる | キーキャップの日本語文字はプリント印字 |
| バックライト機能付き | 98%ゆえの不便さがある |
キーボード本体の使い心地には非常に満足していますが、ソフトウェア面については改善の余地があると感じています。
それぞれ詳しく紹介していきます。
Alto Keys K98Mのメリット・良かった点

まずはAlto Keys K98Mのメリット・良かった点です。
打鍵感は文句なし!タイピングが気持ちいい
Alto Keys K98Mを使用して、最も満足しているのが打鍵感です。
キーを押したときの感触がとても滑らかで、タイピングしていて気持ちよさを感じます。
本製品には、ロジクール独自の「UniCushionガスケット」と「Marble Switch」が採用されています。
ガスケット構造とは、キーボード内部に柔らかい素材を配置し、キーを打ったときの衝撃や振動を吸収する仕組みです。
これによって、メカニカルキーボード特有の硬い底打ち感が抑えられ、柔らかさのある打鍵感を実現しています。
実際に使ってみても、打鍵感についてはほとんど不満がなく、非常によくできたキーボードだと思いました。
文章作成や日常的なパソコン作業など、タイピングする時間が長い人ほど魅力を感じられる製品でしょう。
見た目が可愛い
キーキャップは白と一部グレー(グラファイトは黒とグレー)となっていますが、筐体部分の外観はスケルトン仕様となっており、かなり個性的なデザインです。
好みは分かれるかもしれませんが、個人的にはかなり気に入っています。
コトコトした打鍵音が非常に心地よい
打鍵感だけでなく、打鍵音の良さもAlto Keys K98Mの大きな魅力です。
メカニカルキーボードには「カチャカチャ」とした高めの音がする製品もありますが、K98Mは比較的落ち着いた「コトコト」とした音が特徴です。
この打鍵音がとても心地よく気に入っています。
ただ音が小さいというよりも、打っていて心地よいと感じられる音に仕上がっている印象です。
もちろん、無音に近い静音キーボードというわけではありません。
静かなオフィスなどでは周囲への配慮が必要ですが、自宅で使用する分には個人的に非常に満足しています。
キーキャップがやや低めで打ちやすい
Alto Keys K98Mは、キーキャップがやや低めに感じられ、自然な感覚でタイピングできます。
パンタグラフのような薄型キーボードではありませんが、実測してみても、以前レビューしたLogicool G316 X 98と比べてK98Mの方がやや低いです。
打鍵感の良さに加えて、このキーキャップの形状も、タイピングの快適さにつながっていると感じました。
ただし、キーキャップの高さや形状の好みには個人差がありますのでご注意ください。
テンキー付きなのにコンパクトなサイズ
Alto Keys K98Mは、テンキーを搭載しながらも横幅を抑えたコンパクトなレイアウトを採用しています。
テンキーレスキーボードはデスクを広く使える反面、数字入力の際に不便を感じることがありますが、K98Mならテンキーがあるのに省スペースです。
BluetoothとLogi Boltの両方に対応
Alto Keys K98Mは、次の2種類のワイヤレス接続に対応しています。
- Bluetooth接続
- Logi Bolt USBレシーバー接続
BluetoothならUSBポートを使わずに接続でき、Logi Boltなら付属のレシーバーを使用して接続できます。
また、Easy-Switch機能を搭載しており、最大3台のデバイスを登録できます。
複数のパソコンやタブレットを使用している場合でも、F1〜F3キーの操作で接続先を切り替えられるのは便利です。
Caps Lock・Num Lockを専用アプリから無効化できる
専用アプリ「Logi Options+」の機能で便利だと感じたのが、Caps LockキーとNum Lockキーを無効化できることです。
特にNum Lockキーは、テンキーを常に数字入力で使用したい人にとって、誤操作の原因になることもあります。
WindowsではMicrosoft PowerToysなどを使ってキーを無効化する方法もありますが、K98Mでは専用アプリから設定できます。
別のソフトウェアを導入しなくても不要なキーを無効化できるのは、地味ながらありがたいポイントです。
バックライト機能がある
Alto Keys K98Mはゲーミングキーボードではないですが、ライティングもでき、キーボードが光る様子も楽しめます。
「ゲーミングキーボードの見た目やライティングは好きだけど、ゲーム特化の性能はいらない」という人にとって嬉しい機能です。
Alto Keys K98Mのデメリット・気になった点
ここからは、実際に使用して気になった点を紹介します。
特に注意したいのは、キー配列そのものよりも、カスタマイズの自由度が低いことです。
F1〜F12キーが標準ではショートカットキーになっている
Alto Keys K98Mでは、初期設定の状態だとF1〜F12キーが通常のファンクションキーではなく、ショートカットキーとして動作します。
例えば、音量調整やメディア操作などが優先される設定です。
そのため、F5キーでページを更新したり、F7キーでカタカナ変換したりする場合は、基本的にFnキーとの同時押しが必要になります。
ただし、この設定は変更でき、Fn + Escキーを押すことで、ファンクションキーとショートカットキーの優先順位を切り替え可能です。
| 設定 | Fキー単独押し | Fn+Fキー |
|---|---|---|
| 初期設定 | 音量調整などのショートカット | F1〜F12 |
| 切り替え後 | F1〜F12 | 音量調整などのショートカット |
とはいえ、この仕様は後述するキーカスタマイズの制限とも関係しており、個人的には不満を感じる部分です。
Logi Options+でカスタマイズできるキーが少ない
Alto Keys K98Mで、特に残念だと感じたのが専用アプリ「Logi Options+」のカスタマイズ性です。
ロジクールのキーボードには、キーの割り当てを自由に変更できるモデルもありますが、K98Mでは変更できるキーがかなり限定されています。
基本的にカスタマイズできるのは、以下の12キーです。
- F4〜F12のショートカット機能(9キー)
- Endキーを兼ねるアクションキー
- Page Upキーを兼ねるアクションキー
- Page Downキーを兼ねるアクションキー
一方、通常の文字入力キーやDeleteキーなどは、Logi Options+から自由に変更できません。
つまり、キーボード全体のキー配置を自分好みに変更するような使い方はできないということです。
ショートカットキーにアプリの起動やマクロを割り当てることはできますが、VIAなどのキーマッピングツールに対応したキーボードと比べると、自由度はかなり低いと感じます。
カスタマイズ性を重視する人にとっては、購入前に知っておきたい大きな欠点です。
F1〜F12の通常機能側を自由にカスタマイズできない
さらに不便なのが、F1〜F12キーのカスタマイズ仕様です。
K98Mではファンクションキーとショートカットキーの動作を切り替えられますが、Logi Options+で自由に変更できるのは、基本的にF4〜F12のショートカット機能側です。
例えば、通常のF11・F12キーの機能を維持しながら、別のレイヤー(Fnキー同時押し)にHome・Endを自由に割り当てるといった操作は、標準の設定だけでは実現できません。
この制限が個人的にはかなり不便でした。
単にカスタマイズできるキーが少ないだけでなく、ファンクションキーとショートカットキーを別々に自由設定できない点が惜しいと感じています。
Deleteキーをカスタマイズできない

Alto Keys K98Mでは、DeleteキーとHomeキーが同じ物理キーに割り当てられています。
通常はDeleteキーとして動作し、Homeキーを使用する場合はFnキーとの同時押しが必要です。
個人的にもHomeは使用頻度が高いため、毎回Fnキーを押さなければならないことに不便さを感じています。
さらに残念なのが、このDeleteキーをLogi Options+からカスタマイズできないことです。
例えば、DeleteとHomeの優先順位を入れ替えたり、別のキーとして割り当てたりすることができません。
98%レイアウトなのでキー数に制限があるのは理解できますが、せめて専用アプリで変更できるようにしてほしかったところです。
本来98%サイズでも、バックスペースキーの上にDeleteキーがある場合も少なくないです。
ただ、本製品はescキーとF1、F4とF5、F8とF9の間隔が大きめに設定されているせいで、Deleteが収まらなかったという設計になっているため配置するスペースがなくなっています。
ここは個人的に最も残念だった点です。
バックライトをオンにするとバッテリー持ちが短い

Alto Keys K98Mは充電式のワイヤレスキーボードです。
メーカー公称のバッテリー持続時間は、バックライトを消灯した状態で最大12か月となっています。
バックライトを点灯した状態で使用してみると、私の使用環境では約1週間ちょっとほどでバッテリーが切れてしまいました。
もちろん、使用時間やバックライトの明るさによって持続時間は変わりますが、ワイヤレスキーボードとしては思っていたより充電頻度が高いと感じました。
バッテリー持ちを改善したい場合は、Logi Options+からバックライトの明るさや消灯までの時間を調整できます。
USB-Cケーブルで充電しながら使用することも可能ですが、USB-C端子は充電用であり、有線データ接続には対応していない点には注意してください。
本体が約1.1kgと重い
Alto Keys K98Mの重量は約1,100gです。
コンパクトなキーボードとしては重量があり、持ち運びにはあまり向いていません。
一方、デスクに据え置いて使用する場合は、重量があることで安定感につながります
そのため、欠点というわけではありませんが、軽量なキーボードを探している人は注意した方がよいでしょう。
キーキャップの日本語文字はプリント印字
Alto Keys K98Mのキーキャップには、耐久性に優れたPBT素材が採用されています。
英数字は文字が消えにくいダブルショット(二色成形)ですが、日本語のかな文字などは表面へのプリント印字となっています。
そのため、長期間使用すると日本語の印字が摩耗して薄くなったり、消えたりする可能性があります。
せっかく質感の良いPBTキーキャップを採用しているだけに、日本語の印字にも耐久性を重視した加工を施してほしかったところです。
また、ライトをオンにしても日本語文字は光らないので、そもそも日本語印字は個人的にはいらなかったと思います。ない方がスタイリッシュさが増していたと感じました。
98%サイズゆえの不便さもある
テンキー付きながらコンパクトなサイズという98%サイズは、デメリットもあります。
例えば右Shiftキーやテンキーの0が短いこと、方向キーの位置が左寄りにあることなどです。
特に右Shiftは不便さを感じやすいと思いますが、使い続けていると徐々に慣れてくる点でもあります。
Logi Options+でできること・できないこと
Alto Keys K98Mの購入を検討するうえで、特に確認しておきたいのが専用アプリの仕様です。
Logi Options+は便利な機能を備えている一方、キーの割り当てについては制限があります。
Logi Options+の機能一覧
| 機能 | 対応状況 |
|---|---|
| F4〜F12のショートカット変更 | ○ |
| End・Page Up・Page Down側のアクションキー変更 | ○ |
| アプリやショートカットの起動 | ○ |
| Smart Actionsによるマクロ設定 | ○ |
| バックライトの輝度・点灯時間変更 | ○ |
| Caps Lock・Num Lockの無効化 | ○ |
| Deleteキーの変更 | × |
| F1〜F3の自由なキー割り当て | × |
| F1〜F12の通常機能側の自由なリマッピング | × |
| 全キーの自由なキーマッピング | × |
Smart Actionsなどのショートカット設定は便利
カスタマイズ性に制限はありますが、割り当て可能なキーについてはさまざまな操作を設定できます。
例えば、次のような使い方が可能です。
- 特定のアプリを起動する
- コピー・貼り付けなどのショートカットを登録する
- 複数の操作をまとめたSmart Actionsを実行する
- 音量やメディア操作を割り当てる
これらの機能を活用すれば、普段のパソコン作業を効率化できるでしょう。
ただし、割り当て可能なキーが限られているため、思いどおりの配置にできるとは限りません。
キーカスタマイズを重視する人は注意
Alto Keys K98Mは、キーを自由に変更して使いたい人よりも、標準のキー配列を基本として使用する人に向いています。
個人的には打鍵感が非常に気に入っているだけに、もう少し自由にカスタマイズできれば、さらに満足度の高いキーボードになっていたと思います。
Alto Keys K98Mのスペック・基本情報
Alto Keys K98Mの主な仕様をまとめました。
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 製品名 | Logicool Alto Keys K98M |
| 発売日 | 2026年2月26日 |
| キー配列 | 日本語配列・102キー |
| キー構造 | メカニカル(ガスケット式) |
| キースイッチ | Marble Switch |
| ガスケット | UniCushionガスケット |
| 接続方式 | Bluetooth / Logi Bolt |
| マルチデバイス | 最大3台 |
| バックライト | 白色LED |
| バッテリー | 最大12か月(バックライトオフ時) |
| サイズ | 幅401×奥行147×高さ39.6mm |
| 重量 | 1,100g |
| 角度調整 | 対応 |
| 専用ソフト | Logi Options+ |
| カラー | グラファイト・オフホワイト |
| 保証期間 | 2年間 |
| 公式発表時価格 | 18,590円(税込) |
K98Mは、コンパクトなサイズにテンキーやワイヤレス接続などの便利な機能を詰め込んだキーボードです。
また、デスクに据え置いて使用することを想定した、しっかりとした重量感も特徴といえるでしょう。
Alto Keys K98Mがおすすめな人・おすすめしない人
Alto Keys K98Mがおすすめな人・おすすめしない人は以下の通りです。
Alto Keys K98Mがおすすめな人
特に、文字入力の気持ちよさを最優先する人にはおすすめです。
打鍵感と打鍵音の完成度が高く、タイピングする時間が長い人ほど魅力を感じられると思います。
Alto Keys K98Mをおすすめしない人
特に、専用アプリのカスタマイズ性は購入前に確認しておくことをおすすめします。
打鍵感だけで選ぶと、キーの使い勝手に不満を感じる可能性があります。
Alto Keys K98Mに関するよくある質問
- Q.F1〜F12キーを通常のファンクションキーとして使うには?
- A.
Fn + Escを押すことで、ファンクションキーとショートカットキーの優先順位を切り替えられます。
通常のF1〜F12キーを頻繁に使用する場合は、ファンクションキーを優先する設定がおすすめです。
- Q.Homeキーはどこにある?
- A.
Alto Keys K98Mでは、HomeキーはDeleteキーと共用になっています。
Homeとして使用する場合は、Fnキーとの同時押しが必要です。
- Q.Logi Options+ですべてのキーを変更できる?
- A.
いいえ。変更できるキーは一部に限られています。
主にF4〜F12のショートカット機能と、End・Page Up・Page Downを兼ねる3つのアクションキーがカスタマイズ対象です。
一般的な文字入力キーやDeleteキーなどは自由に変更できません。
- Q.バックライトをオンにするとバッテリーはどれくらい持つ?
- A.
メーカー公称の最大12か月はバックライトを消灯した場合の数値です。
私の使用環境では、バックライトを最大輝度で点灯した状態で、1日8時間ほど使用すると約1週間ほどで充電が必要になりました。
持続時間は使用時間や明るさによって変わるため、あくまで一例として参考にしてください。
- Q.有線接続でも使用できる?
- A.
USB-Cケーブルで充電しながら使用することは可能ですが、USBによる有線データ接続には対応していません。
パソコンとの接続にはBluetoothまたはLogi Boltを使用します。
まとめ|Alto Keys K98Mは打鍵感重視ならおすすめ
Alto Keys K98Mを実際に使用してみて、最も印象に残ったのは打鍵感と打鍵音の良さでした。
独自のガスケット構造による柔らかい打鍵感と、心地よいコトコトした音は、非常に満足度の高い仕上がりです。
一方で、Logi Options+のカスタマイズ性には不満が残ります。
Alto Keys K98Mは、自由なキーカスタマイズよりも、タイピングの心地よさを重視する人におすすめのキーボードです。
キー配列とカスタマイズの制限に納得できるのであれば、十分検討する価値のある製品だと思います。

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